大腸カメラ

大腸カメラ検査について

下部消化管である大腸全域の粘膜を、内視鏡で観察する検査です。内視鏡スコープ先端には明るい光源とカメラがついていて、拡大・特殊な波長の光・画像処理などによって微細な病変の発見も可能です。また、内視鏡検査中に発見した疑わしい部分の組織採取が可能です。回収した組織を病理検査することで確定診断もできます。また、前癌病変の大腸ポリープが発見された場合には、その場で切除する日帰り手術により将来の大腸癌予防につながります。別の日に手術スケジュールを作る必要がないため、事前の食事制限なども1回ですみます。また入院の必要もありません。他にも大腸カメラ検査では止血処置なども可能ですから、幅広い大腸疾患の診断と処置・治療に役立ちます。
当院では内視鏡検査と治療経験が豊富な熟練した専門医が丁寧な検査を行っています。高度なスキルを生かせる最新の内視鏡システムを導入していますので、患者様へのご負担が少ない精緻な検査をスピーディに行うことができます。また当院では鎮静剤を用いることで深くリラックスした状態で検査を受けていただく無痛検査も可能です。当院では毎日大腸内視鏡検査を施行しており、条件が合いましたら最短で診察の翌日でも検査が可能です。最大で一日7件の実績があります。まずは受診をお待ちしております。

大腸カメラの特徴

特徴1 大腸内視鏡検査は全て、経験豊富な専門医が行っています

当院では、内視鏡による検査や手術の研鑽を積んできた専門医が、その高度なスキルを生かせる最新の高度な内視鏡システムを使って全ての大腸内視鏡検査を行っています。精緻な検査を短時間に行い、苦痛や負担を最小限に抑えて患者様の心身へのご負担を軽減しながら、見逃しのない検査を心がけています。検査中のポリープ切除なども状態に応じた適切な手法でスピーディに行っています

特徴2 楽に受けていただけるようきめ細かく配慮しています

鎮静剤を使って深くリラックスした状態での検査を行っています。ウトウトと眠っているような状態で検査が行えますので、苦痛や不快感もほとんどありません。スコープの挿入には高度な無送気軸保持短縮法を用い、体位を変えていただきながら最も負担なくスムーズな検査につなげています。癒着や腸管の過長症など特別な理由がない限り、平均約3分で盲腸まで到達します。その後、5分以上をかけて全大腸を観察します。予めポリープ切除に同意していただければ、その場で切除できるポリープは切除します。
また、検査では腸のヒダやシワを伸ばすために膨らませますが、その際には空気に比べて200倍吸収が早い炭酸ガスを用いることでお腹の張りが長く残らないようにしています。炭酸ガスは二酸化炭素として呼気で自然に排出されるため、お体への負担もなく安全です。
隠れた部分の観察を容易にするためにスコープ先端にフードを装着して検査を行っています。またスコープ自体も最新の受動湾曲機能搭載により腸管への圧迫を起こしにくい設計になっています。
こうした数々の配慮によって、負担が少なく精緻な検査を短時間に行うことができます。

鎮静剤を使った検査では、検査後に30分ほどお休みいただきます。プライバシーは守られますが、お声がけいただければスタッフがすぐに様子をうかがえますので、安心して過ごしていただけます。

特徴3 新世代の高度な内視鏡システムを導入

当院では、わずかな変化を強調表示することで微小な病変の発見を可能にした世界初の技術を搭載した内視鏡システムを導入しています。オリンパス独自の技術である「狭帯域光観察(NBI)」よって、粘膜表層の毛細血管の分布、粘膜微細模様を強調して映し出すことができます。拡大して毛細血管の増殖や粘膜表面の模様の変化を確認することで、見落としやすい初期のがんも見逃しなく早期発見することができます。

特徴4 丁寧にしっかり観察

大腸は曲がりくねっていて長く、すみずみまできちんと観察するためには熟練した専門医でも8分はかかります。病変の特徴をしっかり見分けて、微細な早期癌や平坦なポリープを発見するためにも、観察時間をこれ以上短縮することはできません。海外の論文でも、大腸カメラ検査で6分以内の観察時間の場合は見落としが多いという調査結果が報告されています。大腸カメラ検査では最初に最奥までスコープを挿入して、引き抜きながら観察していきますので、挿入も含めた検査の所要時間は10〜15分程度です。

特徴5 事前準備の下剤服用を院内で行えます

大腸カメラ検査の前には、見落としをなくすために腸をきれいにしておく必要があります。通常は、検査日の朝にご自宅で下剤を服用いただいて、便意が落ち着いてからご来院いただいていますが、下剤服用やその後のご来院までの移動にご不安を感じる方のために、早めにご来院いただいて院内で下剤を服用することも可能です。院内の下剤服用では、いつでもスタッフにお声がけいただけるため安心してお過ごしいただけます。

特徴6 炭酸ガス送気でおなかの張りを軽減

大腸カメラ検査では、大腸を膨らませるために従来では空気送気をおこなっていましたが、検査後も腸管内に空気がたまって抜けきれずに腹部膨満感やお腹が苦しいと感じられる方が多くいらっしゃいました。
当院では、空気と比べて体内への吸収が早くおなかの張りが軽減される炭酸ガス送気による大腸カメラ検査を行っています。

特徴7 検査中に発見した大腸ポリープをその場で切除

大腸ポリープは放置していると将来癌化する可能性がありますが、ポリープの段階で切除することで大腸癌予防になります。当院では、大腸カメラ検査中に発見した大腸ポリープを、その場で切除する日帰り手術が可能です。隆起したポリープは通電しないコールドポリペクトミーで切除して、術後の出血や穿孔リスクを軽減しています。平坦なポリープには、下に生理食塩水を注入して持ち上げ、締め付けた上で高周波を通電して焼き切る手法で切除しています。高周波を用いても下の層に熱が伝わらないため、安全な切除が可能になります。なお、ポリープ切除による出血がある場合、大きさなどにより止血クリップによる処置を行います。1週間程度で便と共に排出されるため、クリップ回収のための受診は必要ありません。
ポリープの数が多い、サイズが大きいなどの場合には、入院による切除が必要になりますので、その際には連携している医療機関をご紹介しています。

大腸ポリープ切除について

特徴8 土曜も大腸カメラ検査が受けられます

当院では土曜日にも大腸カメラ検査を受けていただけるようにしています。検査中の大腸ポリープ切除も可能です。平日にはスケジュールを作れない方も、お気軽にご相談ください。

特徴9 ストレッチャーで寝たまま移動できます

当院では鎮静剤を用いた内視鏡検査はストレッチャーの上で行い、検査後はそのままリカバリースペースにお運びしています。無理に起き上がる必要がなく、リラックスしたままお過ごしいただけます。

特徴10 リカバリースペースでゆっくりお休みいただけます

鎮静剤を使った検査は、ストレッチャーに横になって受けていただいています。検査後は、ストレッチャーに横になったままの状態でリカバリースペースにお運びしますので、無理に起き上がる必要もありません。プライバシーに配慮したリカバリースペースは、お声がけいただければスタッフがすぐに様子をうかがえますので、安心してお過ごしいただけます。

特徴11 感染予防のために、洗浄・消毒を徹底

当院ではスタッフ全員が徹底した感染症予防を行うことで院内の衛生環境を保ち、患者様が安心して受診いただけるようにしています。内視鏡機器や検査で用いる器具も徹底的な洗浄・消毒を行い、さらに使い捨てが推奨されているものは全てディスポーザブル製品を使うようにしています。処置具に関しては内視鏡学会で定められた厳しい基準を遵守して洗浄・殺菌したものを検査ごとに使用しています。

大腸カメラ検査でわかる疾患

大腸カメラ検査でわかる疾患便秘や下痢、血便はちょっとした不調や良性疾患の痔でも起こる症状ですが、大腸癌や難病指定されているクローン病・潰瘍性大腸炎など深刻な疾患でも同様の症状を起こします。大腸カメラ検査は、早期の大腸癌を含めた多くの大腸疾患の確定診断が可能です。粘膜の観察により各疾患に特徴的な病変がないかを確かめ、疑わしい部分の組織を採取して回収し、病理検査を行うことで確定診断が可能です。病変の広がりなど状態を正確に把握できるため、適切な治療にもつながります。
また、近年、発症数や癌による死亡者数が増え続けている大腸癌の早期発見が唯一可能な検査が大腸カメラ検査です。大腸癌は早期に発見できれば楽な治療で完治も望めます。また、大腸癌は放置された大腸ポリープから発生することが多いのですが、大腸カメラ検査では微小なポリープの発見が可能ですし、発見したその場で切除する日帰り手術が可能です。大腸ポリープを切除することで将来の大腸癌を予防できます。
早期の大腸癌や大腸ポリープは自覚症状がありません。早期発見のためには、自覚症状のない段階で大腸カメラ検査を受ける必要があります。前癌病変の大腸ポリープの段階で発見、切除するためにも、リスクが上昇しはじめる40歳を超えたら大腸カメラ検査を受けるようおすすめしています。
当院では熟練した医師が高度な最新の内視鏡システムを使って丁寧に検査を行っています。不快感がないようにきめ細かく配慮した検査を行っていますので、安心してご相談ください。

大腸カメラ検査で見つかる主な疾患

など

大腸カメラ検査を受けるベストタイミング

罹患者数や死亡者数が増加傾向にある大腸癌ですが、早期に発見できればほとんど生活に支障ない楽な治療で完治が望めます。ただし、早期には自覚症状がありませんから、早期大腸がん発見が唯一可能な大腸カメラ検査を自覚症状のない段階で受ける必要があります。また大腸癌のほとんどは長期間放置された大腸ポリープから発生しますので、ポリープの段階で切除してしまえば将来の大腸がんを予防できます。大腸癌の発症リスクが上昇しはじめるのは50代ですが、大腸ポリープから長い時間をかけてがんが発生するため、40歳を超えたら大腸カメラ検査を受けるようおすすめしています。また、血縁者で大腸癌を発症した方がいる場合や遺伝性大腸癌のリスクが高いと考えられる方、若年者で下血を認める方は、リスクが高いため10代でも20代でも大腸内視鏡検査を受けるようにしましょう。癌や難病が隠されている可能性があるため、当院では大腸内視鏡検査のハードルは低くあり速やかに行うべきと考えています。

早めの大腸カメラ検査をおすすめしたい方

  • 40歳を超えていて、これまで大腸カメラ検査を受けたことがない方
  • 大腸癌になった血縁者がいて、30歳を超えた方
  • 潰瘍性大腸炎やクローン病など、慢性の大腸炎症疾患がある方
  • なんらかの癌にかかったことがある方
  • 大腸ポリープを以前指摘されたことがある方

大腸カメラ検査の流れ

1事前診療と検査ご予約

大腸カメラ検査では、腸内がきれいでなければ見落としをする可能性が高くなるため、前日の食事制限、下剤服用などの前処置が不可欠です。安全に、そしてしっかり腸内がきれいになるように、事前に診察を受けていただき、前処置などについてもくわしくご説明した上で検査のご予約をお願いしています。
事前診療では、血液検査による感染症(HBs抗原、HCV抗体、梅毒)のチェックも行います。また普段お薬を服用されている場合には、お薬を全て確かめて、前日や当日の服薬・休薬をお伝えしています。

ご注意

血液をサラサラにする抗凝固剤を服用している場合は特に、事前診療で必ずそのことをお伝えください。大腸カメラ検査では、疑わしい部分の組織を採取して病理検査を行うことがありますし、前癌病変の大腸ポリープが発見されたらその場で切除する日帰り手術を行います。抗凝固剤を服用している場合、こうした切除で出血が止まらなくなる可能性があるため危険です。必ず事前にお伝えください。なお、お薬手帳をご持参いただくか、服用されている薬を全てご持参いただいても大丈夫です。

2検査前日

普段、お薬を飲んでいる方は、事前診療で医師から伝えられた休薬・服薬の指示を守ってください。
前日の朝食・昼食は消化のよいものを食べてください。夕食は、色がない・消化しやすい素うどん、白がゆ、豆腐などを食べるようにしてください。薬味や具、漬物などの箸休めは残りやすいため食べないようにしてください。
夕食後は検査終了まで絶食が必要です。水分は、水や薄いお茶など、糖分がない透明なもので補給してください。夕食後はお渡しした下剤を服用し、早めに就寝してください。

3検査当日

大腸内視鏡を受ける際は必ず前日までに「事前診察」を受けていただく必要があります。検査当日は、検査の4時間ほど前から、お渡しした下剤を水に溶いた2リットル程度を何回かに分けて服用します。下剤服用に不安がある場合には、ご予約時にお伝えくだされば当日早めにご来院いただいて院内での下剤服用も可能です。なお、緊急性があり医師が必要と判断して当日大腸カメラ検査を施行する場合もあります。その場合は当日朝に診察を受け、その後院内で下剤を服用し、約4時間後に大腸カメラ検査を行います。

ご注意

鎮痛剤を用いた大腸カメラ検査を受ける場合、検査後にご自身で車やオートバイ、自転車などを運転することができません。そのため、ご来院時にもご家族の送迎かタクシー・バスなどの公共交通機関をご利用ください。

4ご来院と準備

ご自宅で下剤を服用した場合、腸がきれいになって便意が落ち着いたら検査予約時間の少し前までにご来院ください。便の状態を確認した上で、検査着に着替えていただきます。検査着は当院でご用意しています。

5検査

検査室に入って点滴を行い、左側臥位でストレッチャーベッドに横になります。鎮痛剤などを点滴の側管から注入しウトウトと眠ったような状態になったら検査をはじめます。肛門に医療用ゼリーを塗ってからスコープを挿入して数分で盲腸に到達、引き抜くようにしながら粘膜を観察します。麻酔から10〜15分ほどで検査が終了します。ポリープ切除を行った場合も20分程度です。

6検査終了後

鎮静剤は検査終了後すぐに効果が切れますが、ストレッチャーに横になったままリカバリースペースにお運びして、しっかり覚めるまでゆっくりお休みいただきます。

7ご説明

鎮静剤を用いない検査を行った場合は、検査後すぐに結果説明を行い、ご帰宅となります。鎮静剤を使った検査を受けた場合には、リカバリースペースで30分ほどお休みいただいた後、検査結果をお伝えしています。
検査を行った医師が、検査画像をお見せしながらわかりやすく結果をご説明しています。気になることなどがありましたらお気軽にご質問ください。
検査中に組織採取やポリープ切除を行った場合、病理検査を行います。その結果が出る約2週間後にご来院いただいて、そこで病理検査の結果をご説明しています。

8ご帰宅後

検査終了1時間後に飲食が可能です。 検査の準備として前日から食事制限や下剤服用をしており低血糖になりやすいため、飲食が可能になったらまず甘いものやおにぎりなどの糖質をとるようおすすめしています。なお、当日の飲酒や運動は控えてください。検査後ただちに暴飲・暴食をすることは消化管に負担がかかりますのでご遠慮ください。
ポリープ切除をした場合には、当日はゼリー・豆腐・プリンなど消化しやすいものを食べてください。翌日は、腹痛や出血がなければ、消化のよいものを少しずつ食べてください。ポリープ切除後の1週間は飲酒や激しい運動を避け、排便時のいきみも控えてください。

大腸カメラ検査の費用

※横スクロールで全体を表示します。

  1割負担 3割負担
大腸内視鏡検査 約2,500円 約7,500円
大腸内視鏡+病理検査 約3,000円 約10,000円
大腸ポリープ切除術 約8,000円 約20,000~30,000円
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